是非たくさんの味、様々な食材にチャレンジをしてください。新しい食材に挑戦することは不安や恐怖を伴います。けげんそうに食べるのは警戒している証拠で、初めて食べる食材には五感を総動員させて警戒します。そしてその食材をクリアすることを安全学習といいます。良く食べていたものをある日突然食べなくなることもありますし、その逆もあります。味覚の遍歴を繰り返しながら、味覚は成長し、味覚の幅もどんどん広がっていきます。積極的にいろいろな食べ物に触れると新しい味への許容度が高くなり、食の好みも変化していきます。 

食べたらその時に病気が治ったなど、体調が良くなるときに口にした食べ物は、食べ物の味自体も好きになっていきます。 

食べ物を食べてあたったり体調を崩したりするとその味を不快な信号として脳に記憶し嫌いになります。 

楽しい記憶とつながっているものは好きになり、逆に嫌な記憶とつながっているものは嫌いになっていきます。家族団欒で全員が明るく食卓を囲んで「食事は楽しいもの」と伝えることが大切です。無理やり食べさせられたり、疲れた顔や喧嘩絶えない中での食事が嫌なものになってしまいます。 

砂糖や油と並び出汁も病みつき食材のひとつ。子供の頃からうま味を舌に擦り込んでおくことで、適度な塩味とうま味で食材そのものの味が十分に引き出され、嗜好が定着し、将来の砂糖や油の摂取を控えることができます。早くから反復して与えるほどその傾向が顕著です。