食材のスカウトが簡単解説不思議な世界

誰でもわかる 生物学的に美味しいと感じる味覚 Topic.1

「うま味」と「旨味」の違い

美味しいってどういう感覚?

「うまみ」という言葉には、ひらがなと漢字の「うま味」と「旨味」の2つの表現があり、実はこの2 つの表現は、それぞれ意味の異なる用語です。「うま味」は「美味しい」を決定づける重要な要素「基本味」のひとつで、一方、「旨味」は、食品の「美味しい」を表しています


味覚で感じる事ができるのは、他の味を混ぜ合わせてつくることのできない「甘味」・「酸味」・「塩味」・「苦味」に「うま味」を加えた5つが味の基本形。これを「基本味」といいます。食べ物を味わうとき、人は五感(視覚、嗅覚、触覚、味覚、聴覚)を総動員し、総合的な感覚で美味しさを判断します。これが味の重要な要素「うま味」と「美味しい(旨味)」の違いです。 

美味しさを決定する味とうま味の特徴とは

「美味しさ」を決定するのに最も重要なのが「味」です。中でも「おいしさ」を感じる大きな要因は「うま味」と言われています。


うま味物質はさまざまな食品に含まれています。昆布にはうま味成分「グルタミン酸」「アスパラギン酸」を含み、鰹節には「イノシン酸」が含まれ、きのこ類には「グアニル酸」が含まれています。うま味成分にはタンパク質の構成成分「アミノ酸」のひとつで天然食品の中で最も多いアミノ酸「グルタミン酸」、細胞の核の中にある遺伝子構成成分「核酸」のひとつ「イノシン酸」の他、30数種類が確認されています。


ヒトはある特定の「アミノ酸」が食べ物に含まれているとうま味を感じ、美味しく感じられるようになりますタンパク質を含む食品を加工等することでうま味成分を強めたり、抽出したりすることが可能です。味噌、醤油などは大豆のタンパク質が発酵によって分解され、「グルタミン酸」がタンパク質から分離することによって「うま味」として感じることができます。  

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